タイリピーター中でもあまり知られていない場所だと言える、バンコクの隣県サムットプラカーンにあるパークナム。
あの広大なチャオプラヤー川が海と合流する河口の少し手前にある街です。
特別目立つような観光地は無いエリアですが、実は訪れてみると案外見どころが多い魅力的なスポットでもあります。
今回は、そんなパークナムでの楽しみどころをまとめてみることにしました。
ゆったりと流れる時間をお楽しみください。
もくじ
Pak Nam(パークナム)ってどんなとこ?
(街のシンボル’パークナムタワー’残念ながら現在は閉鎖)
パークナームとはタイ語で「河口」という意味。
その名の通り、この街はバンコクを流れるあのチャオプラヤー川がタイランド湾へと流れつく少し手前にある港町です。
海に近いということもあり 街で最大のマーケット「パークナム市場」には新鮮な海鮮食品が並び、近所の主婦からバンコクで飲食業を営むレストランの調理人や屋台のオーナーまで多くの層に利用され毎日活気に満ちています。
しかし一歩市場から外に出てみると、地方の古い商店街のようなのんびりとした空気が流れ どこか昔懐かしいようなノスタルジックな雰囲気さえも感じます。
はたまた、夕方頃になると川沿いではデートに来たカップルが訪れたりして ちょっとロマンチックな面も併せ持っており、それぞれの場所で様々な表情を見せてくれる面白い街であります。
パークナムを訪れるのであればオススメの時間帯は太陽が沈み始める夕方頃。
川面に輝くオレンジ色の太陽が街を美しく染め上げます。
(商店街には仏具や生活用品などを扱う古いお店が多い)
フレッシュな生鮮食品が揃うパークナム市場
まずは街で最も大きな市場「パークナム市場」を覗いてみましょう。
こちらはBTS駅から徒歩で7分ほど、簡単にアクセスすることができます。
市場で売られているものは野菜・果物・海鮮がメインで、とりわけエビや魚やカニといったタイ料理で定番とも言えるシーフードが目立ちます。
どれも新鮮で活きが良いのがこちらの市場の売り。
バンコク中心部からわざわざ買い付けに来るバイヤーも少なくないと言います。
観光で行く方にとっては何も買う物が無いかと思いますが、タイ人の暮らしを肌で感じられるこちらの市場は一見の価値ありだと言えます。
タイの伝統菓子なども売られているので、そういったものを買ってみては味見して楽しんでみるというのも面白いのではないでしょうか。
市場は結構古くからあり、建物自体も時代を感じさせるような造りのままで残されています。
まるでこの場所だけ時代が止まっているかのような不思議な気分。
むしろ街全体が近代化せずに綺麗に保たれているため、30~40年ほど前とそれほど変わらないであろう景色を感じることができるのも魅力でしょう。
急速に発展するバンコクとは対照的な古き良き街並みを味わってみて下さい。
渡し船を使って対岸へプチトリップしよう
さて パークナム市場の奥、上の写真のライオンの銅像が建つ場所の奥からは 対岸へとアクセスするための渡し船が出ており片道たったの5.5バーツでお手軽ボートトリップをすることが可能です。
向かいには立派な仏塔をもつ寺院含め、見どころがいくつかあるのでぜひ訪れておきましょう。
船の料金5.5バーツは船着き場に入る前にこちらのゲートで受付に支払います。
運行時間は4:20~21:20の間、約15分間隔で行き来していて 向こう岸へは10分程でアクセスすることができます。
因みに18時以降は値上げして片道料金が6バーツに変更になるとのことです。
いざ乗船。
船は遮るものが少ないため川辺の景色がとてもよく見えるのが良いですね。
時折通り過ぎてゆく大型船に目を奪われながら、いよいよ出発していきます。
渡し船が進んでいる最中にも、コンテナを積んだ他の大型船が横切ってゆきます。
クロントゥーイ港に向かっているのでしょうかねぇ。
チャオプラヤー川は東南アジアで最もせわしない川かもしれませんね。
船はどんどん進み続け あっという間にパークナムタワーがあんな遠くに…。
対岸と言えど結構な距離があるのが分かります。
船はぐるっと旋回して船着き場に無事到着!遂に上陸です。
船着き場を通り抜けると奥には市場が続きます。
平日でもいくつかお店が出ていますが、土日はかなり賑わっていそうな感じがします。
週末に訪れるのも良さそうです。
プラサムットチェディーとピースアサムット要塞へ
対岸からも望める歴史ある白い仏塔
県章にもなっているサムットプラカーンのシンボル「プラサムットチェディー」は必ず見物しておきたいところ。
こちらの白く大きなチェディー(仏塔)は1827年-1828年にラーマ2世の命により建設されたものです。
200年近い歴史をもっておりその風格は見る者を圧倒するものがあります。
改修は繰り返されていますが、表面からは長い年月を感じさせるオーラがあります。
仏塔の元には何体もの象が囲むように掘られており注目です。
夜に訪れる際はライトアップされた仏塔を拝むこともできるようで、地元タイ人の参拝者も多いのだそう。
渡し船は21時まで運行していますので、平日の夜に訪れてみるのもアリですね。
湾の防衛の役割を担っていた軍事基地
寺院の見学が終わったら敷地すぐ隣にあるこちらの建物から、中洲の島へと続くトレイルコースへと進んでいきましょう。
この橋を渡って向かいます。
因みにこの先は小さいですが完全に島となっています。
橋を渡り終えると、通路が奥の方までずっと伸びています。
まるで人気のない鬱蒼とした林道を5分程歩いて行きましょう。
すると突然古めかしいレンガ造りの建物が見え始めてきます。
こちらが「ピースアサムット要塞博物館」。
遥か昔バンコクの防衛拠点として機能していた列記とした歴史建造物です。
このとおり砲台も保管され、現在は観光地として一般公開されています。
特に印象的なスポットでもありませんが散策程度に寄ってみると良いでしょう。
あと こことは別にもう一つ「チュラチョームクラオ要塞」というメークロン号が保管されている砦が近くにあり割と有名ですが、そちらはまた別記事で紹介できればと思います。
同エリアからは少しだけ離れた場所にあります。
(まるでジャングルの中に入り込んでしまったかのよう)
小さいナイトマーケットも開催されている
この対岸の方、実際見どころはそれほど多くありませんが ゆっくり散策する程度には楽しめると思います。
船着き場付近にはCafe Amazonもありますので、疲れたらカフェ休憩でもしながらゆったり日帰り小旅行気分に浸るのも良さそうです。
加えて、夕方頃になると船着き場前の市場隣ではナイトマーケットも開催されます。
食べ歩きのできる食べ物屋台がいくつか並びますので、夕方から夜にかけて訪れてみるというのも選択肢の1つでしょう。
パークナムに戻ったら川辺で寛いでみては?
さて、船に乗ってパークナムに戻ってきたら最後は市役所の敷地内の川辺でボーっと流れゆく川と時間を過ごしてみるのがオススメ。
ランニングをする人・お喋りをする学生・デートに来ているカップルなど、訪れている人たちはみな思い思いの時間を過ごしています。
個人的にこの場所がパークナムで一番好きな場所で、気が向いた時はよく1人で来たりもします。
近くの売店で買った冷たいティーを飲みながら、日ごろのストレスやモヤモヤを洗い流します。
日が傾き始める17時頃には、夕焼け空がとても綺麗に。
BTSスクンビット線が開通した今、バンコク市内からパークナムまでは本当に簡単に来ることができるので 都会の喧騒に疲れてしまった方は少し足を伸ばしてでも訪れてみると良いですよ。
詳細情報
アクセス:パークナーム市場はBTS Pak Nam(パクナム)駅から徒歩7分ほどで到着
各営業時間
■パークナム市場 3:00~22:00 ※商店により異なる
■渡し船 4:20~21:20
■プラサムットチェディ 5:00~20:00
■ピースアサムット要塞 8:00~20:00
さいごに
(優しい野犬たちも皆様をお待ちしております)
今回は昔懐かしい雰囲気が残るパークナムと対岸にある歴史的な観光地について紹介していきました。
パークナムは実際、まだまだ他に見どころは多くあるのですが 初めて行かれる方は【ぶらぶら街歩き】程度のスタンスで行くと良いかなと思います。
最近では洒落たカフェや綺麗な飲食店も数軒出てきているので、いざ行ってみると案外居心地が良く長居してしまう場所だということが分かるでしょう。
週末に訪れるのも良いですが、私は静かでゆったりとした平日に訪れることをお勧めします。
皆さんも癒しの街パークナムで心身ともにリラックスしてみてはいかがでしょうか?
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