バンコクから日帰りで行ける島といえば パタヤのラン島やラヨーンのサメット島などがまず上がってきますが、日本人にはまだあまり知られていないシーチャン島というローカル色の強い島があります。
バンコクには何度も訪れているにも関わらず、タイ人の友達に「岩場が多いから海水浴は期待しない方がいい」と言われていたため後回しにしてきたこの島ですが、実際に行ってみるとそんな助言が覆されるほど美しい島だということが分かりました。
今回は、実際に私が目にしたシーチャン島の素晴らしい景色たちをここで存分に紹介していきたいと思います。
koh Sichang(シーチャン島)
かつてラーマ4世、そして5世と6世も避暑地として訪れたシーチャン島はバンコクからたったの3時間半でアクセスできる小さな美しい島。
観光客は比較的少ない方で観光開発も進んでいない為、タイ本来の暮らしや文化をそのままに残しています。
小さい島ながらも、美しい景色や自然が多く見どころに富んでいるのがこの島の魅力です。
静かでのんびりとした雰囲気が流れるシーチャン島は、忙しいバンコクの生活に疲れたタイ人の癒し所とも言える場所です。
島の人々は優しく温厚で、外国人観光客も温かく迎え入れてくれます。
島の見どころ
シーチャン島は小さな島ですが、見どころがたくさんあります。
今回はおススメのチェックポイントを私なりにまとめてみました。
★スタート地点は船着き場桟橋[地図①と⑤の間]、反時計回りで見ていくのがおススメです
①‥‥中華寺院
②‥‥ブッダの足跡
④‥‥ビューポイント
⑨‥‥タンパオビーチ
⑧‥‥公園
※番号は上の地図と照らし合わせて見て下さい
中華寺院(地図番号①)
小高い丘の上にそびえ立つこの寺院は、正式名称がChao Pho Khao Yai Shrine(チャオポーカオヤイ寺院)という中華様式の仏教寺院です。
18世紀に中国の貿易商がここに安全な船旅と帰路を願って建設したものです。
現在でも多くの中国人が旧正月になると訪れる由緒ある寺院なのです。
急な階段を昇った先に本殿があるので、辿り着くまで少々キツいかもしれません…
ですが、ケーブルカーがありますので登るのが大変な年配の方でも安心です。
本殿に入る前には靴を脱ぎます。
タイの寺院の多くは土足厳禁ですので気を付けましょう。
こちらの寺院のハイライトは島を見渡す絶景です。
建物自体、山の斜面に建っているので開放感のある眺めを楽しむことができます。
田舎の港町といった景色にどこか心が和むような気がします。
高層ビルに凄まじい交通量のバンコクとは対照的に静かでのんびりとした風景が広がっています。
お寺はカラフルな装飾と竜の彫刻が目を引きます。
他の仏教寺院とは全く種類が違うのが分かります。
洞窟の奥には仏像が安置されており、神聖な空気が漂っています。
こちらはシーチャン島のマストスポットであることには間違いないでしょう。
ブッダの足跡(地図番号②)
先ほどの中華寺院から比較的近い位置にあるのがBudda Footprint(ブッダの足跡)と呼ばれる場所です。
由来を話すと難しいので省略しますが、こちらも寺院同様に島民からは神聖な場所として認識されています。
この白い建物がブッダの足跡が安置されている場所で、中華寺院よりも更に100メートル高い位置にあるため島のふもとからでもよく目立ちます。
建物内には鐘があり、敬意を払ったことを示すために3回鳴らすのだそうです。
ここからの眺めもまた美しいので、是非足を運んでみてください。
ビューポイント(地図番号④)
島の反対側には切り立った崖をもつ岬(カオカッドポイント)があり 行きかう船、そして穏やかで美しいブルーの海を眺めることができます。
海岸線沿いには歩道があるので、軽くウォーキングしながらシーチャン島の自然を楽しむのが良いでしょう。
景色がとりわけ綺麗なので、自撮り写真を撮るならココがベストスポットだと思います。
また、観光客も少ないので気にせずに沢山撮れるのが良いところ。
写真映えする景色が本当にいっぱいあります。
ここの岬も必ずおさえといて下さいね。
タンパンビーチ(地図番号⑨)
島でメインのビーチと言えばここタンパンビーチです。
それほど大きくなく、人もほとんどいない静かなビーチです。
タイ人の友人からは「岩が多いから泳ぐ場所が無いと思う」と言われていたので期待していませんでしたが、実際に行ってみると‥
ちゃんと岩の無い海水浴エリアがありました!しかも言葉を失うくらい綺麗な海!!
これは予想外の展開でした。
波がとても穏やかで更には砂が粗いため、海水がとても澄んでいて透明度が高いのです。
正直、バンコク近郊ではサメット島が一番綺麗だと思っていたのですが超えました。
バンコク近郊で1番綺麗なビーチはシーチャン島です。
念のためにゴーグルを持ってきておいて正解でした。
さっそく潜ってみます。
ご覧のように透明度はかなり高いです。
※これは岩場の近くを潜って撮った写真です。普通の海水浴エリアには岩はありませんので安心してください。
魚が沢山います。感動しすぎて言葉が出ません。
カニの親子にも遭遇しました。シーチャン島の海がいかに綺麗か伝わったでしょうか?
ビーチにはこのように椅子がたくさん設置されていて、飲食物をオーダーした方は基本的に時間制限なしの無料で利用することができます(ドリンクだけでもOK)。
因みにサメット島では席料だけで1人あたり100THB(約345円)徴収されます。サメット島以外でも基本的にビーチチェアは有料のところが多いです。
マンゴースムージー:50THB(約171円)
ソムタム:100THB(約343円) / イカチャーハン80THB(約274円)
ビーチでは上の写真のような食べ物もいくつか提供されています。
ここで何時間でもいられますね。
ワンちゃんもくつろいでいます。可愛いですが触らないように‥‥
思いっきり競泳用のゴーグルを持ってきた自分
皆さんもタンパンビーチへ行く際は ゴーグルなどのビーチグッズを忘れないようにしてくださいね。
公園(地図番号⑨)
シーチャン島には綺麗に整備された公園があり、ここの公園でゆっくりくとつろぐ人々を多く見かけることができます。
この島はかつて王室の別荘地であり、公園内には当時の別荘の建物が現在も展示されています。
1890年ごろに建設された別荘の跡地がこのように残されています。
フランスがタイに侵攻した1900年代に建物は崩され、後にバンコクに再建されます。
その他にもグリーンで統一されたひときわ目の引く「Mai Rim Thalay」という建物があり、王室のメンバーや王室に招かれたお客様をおもてなしする為に建てられたものだという。
こちら「Wat Atsadang Nimit」はゴシック&クラシック建築様式をミックスした珍しい寺院だそうです。
チュラロンコーン王(ラーマ5世)がかつて瞑想をするために使用されていた寺院です。
その他、公園内には様々な遺跡が残されています。
全部見て回ると1時間程度はかかりますので、主要なものだけピックアップして見るのが良いかと思います。
歩道沿いには小さなビーチもあり、何も考えずにベンチに腰掛けながらゆったりと流れる時間を楽しむのがオススメです。
(写真を撮りたくなるような美しい風景が多々ある)
その他
上記以外にもまだまだ観光スポットはあります。
時間があれば自分で巡ってみるのも面白いと思います。
こちらは観光マップには載っていない採石場?のような場所。
たまたま島内を散策していたら見つけた誰にも知られていないような場所です。
特別何かがあるわけではありませんが、誰もいない静かな隠れスポットのような場所でした。
このように冒険してみて新たなスポットを探し出すのも旅の醍醐味です。
バイクのレンタルに関して
島内の移動はトゥクトゥクをチャーターするかバイクをレンタルするかの2択になると思います。
トゥクトゥクをチャーターする場合の金額はおおよそ250THB(約860円)で、複数人で訪れる場合はこちらの方が都合が良いでしょう。
もしトゥクトゥクのドライバーのことを気にせずに自由気ままに観光したいのであれば、バイクレンタルという手もあります。
シーチャン島は無免許運転の取り締まりはまず無いので(本土では罰金徴収を目的に時々取り締まりをしていることがある)、気にせずレンタルすることができます。*但し自己責任
また、パスポート無しで借りることができるのがシーチャン島の良いところ。
当日の19時までのレンタルで1台250THB(約860円)でレンタルできます。
動作も良好で、ガソリンの入った状態で貸してくれます。
返却時はそのまま返せばいいだけです。
借りられる場所は、シーチャン島 船着き場の桟橋です
このピンクのベストを着たオバ様たちが目印です。
親切にも電話番号と名前が書かれたパンフレットをくれました。
島のレンタルバイク屋さんは皆優しくていい人ばかりでしたので安心して借りても大丈夫でしょう。
どうしても心配だという方は、念のために借りた段階で写真を撮っておくと良いと思います。
おすすめレストラン&カフェ
PAN&DAVID RESTAURANT
シーチャン島はイカ・カニ・エビなどのシーフードで有名です。
観光で来る際はシーフードレストランに寄り、新鮮な海鮮を楽しむのをお忘れなく。
オススメのレストランはここ「PAN&DAVID」です。
シーチャン島のオフィシャルサイトなどでも紹介されている、まあまあ有名なレストランです。
場所は上記地図の⑤番の辺り、船着き場からはバイクやトゥクトゥクで5分程です。
クラブミートフライドライス〈カニ炒飯〉:120THB(約412円)
スパイシーサワースクイッド〈イカの甘辛炒め〉:220THB(約756円)
お店は島でも大きな通り沿いにあるので分かりやすいと思います。
味はとても美味しく、メニューも豊富なので複数人で行って色々頼むのが良いでしょう。
Cafe Koh Sichang
上のレストランのすぐ近くには、お洒落で綺麗な新しいカフェがあります。
食事の後にこちらでティータイムなんてのはいかがでしょうか。
食事メニューもありますので、こちらでランチをとるのもアリです。
シーチャン島へのバスでの行き方
ここではバンコクのエカマイバスターミナルからの行き方を紹介します
BTSエカマイ駅に着いたら②番出口を出ます
階段を降りたら矢印の方向に進み30秒程歩きます
するとすぐに左手にエカマイバスターミナルが現れます
受付は朝の5時から営業している
16番カウンターでSriracha(シーラーチャー)行きのバスチケットを94THB(約329円)で買います
カウンターの方には「ロビンソン・シーラーチャー」と言えば大丈夫です
※6番カウンターでチケットを購入してロットゥー(ミニバン)で行く方法もありますが、初心者はバスをお勧めします。理由はと言うとロットゥーは爆走危険運転手が多いからです ※また、片道100THBのロットゥーよりもバスの方が安いです
チケットを買ったら出発時間・バスNo・席番号を確認しましょう
シーラーチャー行きのバスは21番バス停からの出発です
念のため、チケットに記載のあるバスNoとバス側面に書かれてあるバスNoを照らし合わせてから乗り込みましょう
乗る前にバスの前にいる方にチケットを提示すればOKです
席はチケットに記載のある席番号の通りに座ります
約50人乗れるバスにもかかわらず、乗客は私を含めてたったの6名でした
バスは定刻通り6時20分に出発です
ここから約2時間のバス旅です
シーラーチャーのROBINSON(ロビンソン)というデパート前がバスを降りる場所です
バス内にはトイレ無しで、トイレ休憩もありませんので水分は取りすぎないように気を付けましょう
また車内はやや寒いので、何か羽織るものがあると良いです
ここで注意ですが出発から1時間50分くらいするとチョンブリにあるCentral PlazaのROBINSONが右手に現れますが、バスを降りる場所はここではありませんので気を付けてください
降りるのはこちらの大きなROBINSONの文字看板がある方です(別名”PACIFIC PARK”とも呼ばれている)
バスはここが終着ではないので、寝過ごしにはお気をつけ下さい
こちらには出発から2時間10分で到着しました
バスを降りたら歩道橋を渡り、道路反対側のロビンソン前に向かいます
ロビンソン周辺にはトゥクトゥクやバイタクが停まっているので、シーチャン島行きの船が出る「コー・ローイ」と伝えて船着き場の桟橋まで向かいましょう
バイタクはオレンジ色のこのユニフォームが目印
★トゥクトゥク相場:60THB(約206円) ★バイタク相場:30THB(約103円)
桟橋へは5分程で到着します
(船の出航場所はこの特徴的な屋根の建物付近から)
上の地図、四角で囲った場所が「コー・ローイ」です
因みに25分ほどかければロビンソンから徒歩で行くことも可能です
桟橋に着いたらチケット売り場へ向かいます
こちらが船のチケット売り場です
50THB(約172円)でチケットを購入します ※2020年10月時点ではチケット売り場は無くなっていました、購入は船乗り場前で
このチケットは後程、船内で提示が必要ですので保管しておきます
こちらが乗船する船です
乗客にはタイ人の他、観光客の西洋人も乗っています
船は9時ジャストに出航しました
ここからちょっと長めの船旅です
シーチャン島へは50分かかります
海上には船がたくさん行き交っています
停泊している船?のようなものも多数
シーチャン島が見えてきました
島に到着です
6時20分にエカマイバスターミナルを出発して、10時前に着きましたので約3時間半かかりました※バス+船が順調に進んでかかった場合の時間です
サメット島と比べると随分と近く感じます
バンコクへのバスでの帰り方
シーチャン島から本土へ戻る船の最終便は19時です
日帰りでそんなに遅い時間まで滞在する方は少ないと思うのですが、バンコク行きのバスが最終19時までなので 遅くとも戻りは17時頃までにするのが良いと思います
さて、シーチャン島の船着き場に着いたら帰りの船のチケットを購入しましょう
船着き場前にいるこのオバ様がチケット販売員です
最初チケット売り場を一生懸命探していたのですが、思いっきり一般人っぽいこの方がチケットを売っています
値段は行きと同じ50THB(約172円)です
船が来たら乗り込んで本土に戻ります
本土の船着き場に到着したら 待機しているトゥクトゥクかバイタクでバス停まで直行するのも良いですが、桟橋沿いの風景を見ながら歩いて帰るのも面白いです
シラチャーの街を歩きながら感じてみるのも楽しいのではないかと思います
さて、バス停に関してなのですが注意が必要です
バス停はロビンソンから結構離れた位置にあるためトゥクトゥクかバイタクに乗り向かうのが賢明です
もし桟橋から歩いて行くとなると50分はかかります(実際にかかりました)
上の写真は歩道橋の上からロビンソンを右手に見た写真です
バス停は赤い矢印の下らへんにあります、そう結構遠いのです
ロビンソンから歩く場合は20分程度です
Tukcom(トゥッコム)というゴジラがいるショッピングセンターの左側にバス停があります
このショッピングセンターの左の細い小道の一角にバスセンターがあります
非常に分かりずらいです
こちらがバスセンターの中です
受付の方に「エカマイ」と伝えましょう
料金は行きと同じで94THB(約329円)です
チケットのチェックポイントは行きと同じで出発時間・バスNo・席番号です
もし出発までに十分な時間があれば、隣にあるショッピングセンターで休憩するのもアリです
帰りは渋滞がありましたが、エカマイバスターミナルまで2時間半で到着しました
=ロビンソン前から出るロットゥーでもエカマイに帰れる=
上で説明したバンコク行きのバス停へ移動するのが面倒、という方はロビンソンデパート前から出発するロットゥーで移動することもできます。
出発場所はロビンソンとバンコク銀行支店の間にあるこの小さな詰所
何度も言いますがロットゥーは運転手がかなりスピードを出す走り屋的な人が多い傾向にあります。
そのため私はいくら面倒でも上記バス停から出る安全なバスでの帰宅を推奨します。
まとめ
島には野生のイノシシがいる
バンコクから日帰りで十分楽しめる美しい島 シーチャン島。
観光時間の目安は4~5時間。
交通費も往復で約1000円で行けてしまうなんて信じられません。
王室も別荘を構えたこの地は、今現在も彼らが惚れこんだ多くの美しさを残しています。
島民は温かく私たちを迎え入れてくれますし、シーフードも絶品です。
そして美しすぎる海にあなたは感動すること間違いなしです。
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