シンガポール観光をする際に、誰もが利用するであろうMRT(地下鉄)。
都心部から郊外まで延びる主要5ラインはどこへ行くにも大変便利で、地元民のみならず シンガポールを訪れる観光客にとっても無くてはならないような存在となっています。
また 地下鉄がカバーできないエリアにはバスが通っており、うまく使いこなせば公共交通機関で行けない観光地は無い程に網羅しています。
さて そんな便利なシンガポールの公共交通機関ですが、乗り放題の「ツーリストパス」と呼ばれる交通系ICカードがあるのをご存知ですか?
こちらのカードを購入すれば有効期限内に路線バス・MRT(地下鉄)・LRT(ライトレイル)が乗り放題となり、国を端から端まで横断することだってできてしまいます。
今回は そんな観光客のためのスペシャルなカードについて詳しく紹介していこうと思います。
Singapore Tourist Pass(シンガポール ツーリストパス)とは?
シンガポール国内の公共交通機関(路線バス・MRT・LRT)が乗り放題のツーリストパスは、国外から訪れる観光客向けに用意されている交通系ICカードのことを指します。
こちらは日本のPASMO(パスモ)をイメージしていただけると分かりやすいと思いますが、電車やバスなどに乗り降りする際にこのカードを専用の読み取り機にかざして利用するという流れです。
このカードがあれば一般の公共交通機関は乗り放題なので、料金を一切気にすることなく使うことができます。
1日にたくさん移動をする際は、通常の切符(スタンダードチケット)を購入するよりも安く乗車することができますのでコストを抑えることができますが、逆に電車やバスにあまり乗らないとなると損をする場合もあります。
損得に関しては後程詳しく見ていくとします。
ツーリストパス詳細
ここでは種類・料金・購入場所・返却場所などについて詳しく見ていきます。
ツーリストパスの種類と料金
種類 | カード本体料金 | 預り金 | 支払い合計 |
---|---|---|---|
1 DAY(1日) | $10 | $10 | $20 |
2 DAY(2日) | $16 | $10 | $26 |
3 DAY(3日) | $20 | $10 | $30 |
ご覧のように1日~3日までの3種類で選ぶことができます。
念のため、4日や5日に変更することができるのか聞いてみましたができないとのことです。
例えば5日滞在の場合 最初の2日間はスタンダードチケット or EZ-Linkカード(チャージできるタイプのICカード)を使用し、残りの3日間はツーリストパスなどと分けて使うことになります(実際私がそのように使用しました)。
あと 預り金に関しては、購入から5日以内での返却に限り受け取ることができます。
購入場所
購入できる場所は上記の主要駅ですが 1つ気を付けなければならないのが、一部の駅では昼からしかチケットオフィスがオープンしていないという点です。
また、日曜祝日に完全クローズしている場所もあるので要注意です。
ツーリストパスを買う場合は、予定が狂わないように事前に調べて計画的に行動しましょう。
チャンギ空港以外で買う場合は、朝早くからオープンしていて尚且つ中心地でもあるオーチャード駅が良いかと思います。
チャンギ空港のツーリストパス購入場所
空港のターミナル3に直結するMRT駅へ向かい、エスカレーターを降りると正面に改札が見えます。
この改札前を矢印のように左転回して下さい・
転回するとエスカレーター下、右奥にツーリストパス専用のオフィスが設置されています。
(ツーリストパス専用チケットオフィス)
こちらで自分が欲しい日数を係員に伝えて購入しましょう。
因みに ここにはクレジットカードで購入できる端末が置かれています
オフィスが混雑していて待ち時間が長くなりそうな場合は、このキオスクを利用するのも一つの手です。
オーチャード駅のチケットオフィス
こちらは市内、オーチャード駅にあるツーリストパス専用のチケットオフィスです。
このようにパスを購入できる駅には、通常とは別に専用のオフィスが置かれています。
間違えて普通のチケットオフィスに行ってしまわないように気を付けて下さい。
ガイドブックは貰っておくと良い
ツーリストパスを購入した方はこのようなガイドブックを貰うことができます。
ただ 係員によっては購入時にくれない方もいるので、もしカードと一緒に出てこなかったらひと言伝えて貰っておきましょう。
パスの詳細や路線図が載っていますのできっと役に立つはずです。
ツーリストパスの返却について
先ほどもお伝えしたように ツーリストパスの預り金10ドルを受け取る場合は、購入日から5日以内に返却することが条件となっています。
シンガポールの滞在が5泊以上の方は、忘れてしまわないように有効期限が切れた時点ですぐに近くの駅のチケットオフィスに返却するようにしましょう。
また、帰国前にチャンギ空港で返却すれば良いやと思って安心している方もオフィスのオープン時間に注意です。
チャンギ空港のチケットオフィスは21時までの営業です。
日本行きの便は深夜が多いので、夜遅くに行ってオフィスが閉まっていたなんてことにならないように気を付けましょう。
1日に何回乗ればお得なの?
さて、ツーリストパスは乗り放題だけど実際どうなのでしょうか?
まずは10ドルの1 DAY PASSを買った設定で通常料金と比べてみましょう。
Bugis(ブギス)駅からマーライオン公園に近いRaffles Place(ラッフルズプレース)駅までの2駅移動で通常片道料金は$1.5です。
ですので市内の近い所をちょこちょこ移動して7回乗って元を取れることになります【 $1.5 × 7回 = 10.5 】。
正直、1日に7回も電車に乗るか?という大きな疑問が残りますが…。
ただ、3 DAY PASSを買ったとなると少し話は変わってきます。
パス本体料金が20ドルなので 1日あたり6.6ドル、1日に電車に5回乗れば元を取れることになります。【 $1.5 × 5回 × 3日 = 22.5 】
う~ん、3 DAY PASS以外で買うと損をする可能性が高そうですね…。
結果、3 DAY PASSを買ったとしても3日間で14回は乗らないと元が取れないことになります。※移動距離によって異なります
電車やバスを併用してがっつり移動しまくる人・遠くまで行く予定の人にとってはお得かもしれません。
それ以外の人は損をすると思いますので、移動が少なめの人はEZ-Link(イージーリンク)カードを買いましょう。
(色んなデザインがあるイージーリンクカード)
最初に購入する際に本体料金5ドル(返却されません)がかかりますが、通常のスタンダードチケットよりも安い金額で電車やバスに乗ることができます。
チャンギ空港駅や市内の駅で購入することが可能です。
スタンダードチケットだと運賃が高いですし毎回買うのが手間なので、こちらのEZ-Linkの方が断然オススメです。
さいごに
今回はシンガポールツーリストパスに関して紹介しました。
私のように1日に移動しまくるキチガイツーリストにはお得かもしれませんが、のんびりちょこっと移動する程度の観光をされる方は逆に損をしてしまう可能性があります。
そういった方は便利なEZ-Linkカードを購入するという選択が賢いかもしれません。
ツーリストパスは計画した観光プランをもとに、お得になるのか それとも損をするのか事前に調べて購入するのが良さそうですね。