バンコク

鐘の鳴る寺院「ワット・ラカン」。ワットプラケオの対岸にある格式高いお寺

 

 

トモ

久しぶりに王宮周辺に行ってきたんだけどさ、やっぱり綺麗だね~。

冷たいイヌ

お前みたいな愚民が行ったのか?捕まるぞ?

トモ

いや、差別だろそれ(笑)。犬こそダメだろ。

冷たいイヌ

俺は特別なんだよ。お前よりは格上だわ。

 

 

タイで寺院巡りといえば、有名どころの3大寺院が人気なのは周知の事実だと思います。

しかし実際にはバンコクには観光客にあまり知られていない素晴らしい寺院が数多く存在しており、それぞれ異なった歴史や特徴が見られるというのが面白い点です。

そんな岩の中に隠れた宝石のような存在の寺院の中から今回はワットラカンというお寺を紹介していこうと思います。

 

 

Wat Rakhang(ワット・ラカン)

 

 

バンコク3大寺院のひとつ、ワットプラケオとチャオプラヤー川を挟んで対岸にある「ワットラカン」は鐘の寺院として知られているタイ国内ではとても有名なお寺です。

ラカンとはタイ語で鐘という意味。

なぜこの名前が付いたかというと、ラマ1世の時代にこの場所で大きな鐘が出土したことに由来しています。

この鐘は後にワットプラケオに移動されることになりますが、同時に5つの新たな鐘が作られ現在ではこれらを敷地内で目にすることができます。

6時と18時には僧侶が寺院にある鐘や鈴を一斉に鳴らし、辺り一帯は鐘の音で包まれ情緒的な雰囲気に。

小さい規模ではありますが、バンコクにある寺院の中でも上位層に位置づけられる権威あるお寺だというのがポイント。

毎日多くのタイ人がこちらに訪れ、熱心に手を合わせ祈る姿が見受けられます。

 

(至る所に鐘が見られる)

 

 

リピーターにおすすめしたい寺院

 

 

さて、こちらの寺院は正式名称は「ワットラカン コシターラーム」と言います。

アユタヤ王朝の時代に建てられ、その後のトンブリー王朝の時に再建+増築された歴史を持っています。

経過年数でいうと400年は超えているだろうと言われていますので圧倒的に3大寺院よりも古い歴史をもつことになります。

 

 

さて、敷地内に入りましょう。

敷地は前述したように広くはなくとても小さい方だといえます。

そして少し驚くのが、寺院を囲む塀の壁に写真付きのカードが何枚も張られていたことです。

調べてみると、それらは日本の納骨堂のようなもので亡くなった方のお墓代わりとしてそこに安置されているのだと言います。

壁に納骨とはなかなかのカルチャーショックです。

 

 

こちらは寺院内に高くそびえたつ立派な仏塔。

4方を見渡すように黄金の仏像が佇んでいるのが分かります。美しい。

 

(白地に青の柄入りタイルがワンポイントとして使用されている)

 

細かい箇所にも目を向けてみましょう。

タイの寺院というとどれも同じような造りに見えてしまうものですが、実際はどこもそれぞれ異なったデザインや特徴があり面白いものです。

こちらのウィハーン(本堂)は外観は比較的落ち着いていて、絢爛さが控えられたデザインとなっています。

 

 

こちらは正面です。

白とゴールドで統一された外観のワットラカンですが、対照的に内装は目を見張るような豪華さが。

それでは本堂へ入っていきましょう。

 

(天井)

 

靴を脱いで静かに入場してゆきます。

観光客はたったの2~3名、あとは全て地元のタイ人のようです。

奥には燦燦と眩いばかりの金色の仏像が鎮座しており圧巻。

しかし同時に注目してもらいたいのはこちらの壁画です。

 

 

アユタヤ王朝当時の人々の暮らしなどを描いたものとされるこちらの壁画は、多くの物語を表現するかのように事細かく描かれています。

係員に聞いたところ写真撮影はOKだということなので、ぜひカメラに収めてくと良いでしょう。

参拝している方の気を散らせないようにカメラ音なしの設定にして撮るのがベストです。

 

 

伝統的な高床式家屋もチェック

 

 

正面から入って寺院左奥の方には木陰になった休憩スペースがあるのですが、その奥にひっそりと建つ高床式の建物が残されています。

こちらはかのラーマ1世の住居として使われていた住宅で、非常に貴重な建築物として保存されています。

 

 

現在まで続くチャクリー王朝の初代が住んでいた場所にしては、質素で小さな住居ですが ここが現王朝の始まりだったんだなと思うと感慨深いものがあります。

昔は今のように河川の整備がなされていなかったため、洪水が頻繁に起こっていました。

そういった理由もあってこのような高床式の建物が見られるのですね。

しかし今ではその軒数もごくわずかでなかなかお目にかかることもありません。

こちらではぜひ、この貴重な遺産を見学しておきたいものです。

 

(疲れたら木陰のテーブルでひと休憩しよう)

 

 

ワットラカンへの行き方

 

ワットラカンへのアクセスは色々な方法がありますが、船を利用するのが最適かと思われます

船は王宮前「チャーン船着き場」から対岸、ワットラカン行きの渡し船が出ており この方法であれば直行することが可能なので便利です

※他の船も出ているので違う船に乗らないよう注意

 

(片道3.5バーツ、Wat Rakhangの表示が目印です)

(川の向こう側へはたったの2分程度で到着)

(僧侶の大きな銅像左奥が目的の寺院だ)

 

また、チャオプラヤーエクスプレスボートを利用してアクセスすることも可能です

この場合は[N10 Wang Lang(Prannok)]という船着き場で降り、ワンラン市場を抜け徒歩10分ほどで到着できます

ワンラン市場はローカル感満載のマーケットで、観光客にもプチ人気のスポットなので同時に寄っていくと良いでしょう

 

女学生に人気の「ワンラン市場」古着・屋台メシ・スイーツと楽しみどころ満載のローカルマーケット チャオプラヤー川を挟んで王宮の向かい岸、そこには毎日多くの地元民に利用されている...

 

 

詳細情報

 

 

■開院時間 平日 8:00~17:00 / 土日 8:30~17:00

■入場 無料

 

 

さいごに

 

(首に鈴をつけたラカン犬も見られる)

 

今回ご紹介したワットラカンは観光客の間では認知度は低めですが、トンブリー王朝を代表する寺院の1つであることには間違いありません。

川の向こう岸に目立つことなく静かに佇むこの寺院は、バンコクの始まりを祝福するかのように今日も鐘を鳴らし続けるのです。

 

 

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