中心地から比較的近い場所にあるMacRitchie Reservoir(マクリッチー貯水池)は、シンガポールのありのままの自然が楽しめる広大な公園です。
敷地内にはブッシュウォーキングができるトレイルコースが敷かれており、多くの人々がウォーキングやランニングをしている様子を目にすることができます。
そして、そのコースの先にはTree Top Walk(ツリートップウォーク)と呼ばれる森の上にかかるつり橋があり、それ目当てに訪れる観光客も数多くいます。
今回はそんな、ちょっぴりマイナーなシンガポールの観光スポットへ足を運んでみましたので ここに紹介していこうと思います。
MacRitchie Reservoir TreeTop Walk(マクリッチー貯水池ツリートップウォーク)
シンガポール国内で最も古くからある貯水池のマクリッチー貯水池は、広大な自然に囲まれた緑豊かな場所だ。
周辺には19世紀に植林されたゴムの木が多く見られ、サルやイグアナなどの野生動物も確認できる。
池の周りにあるボードウォークでは のどかな風景を楽しみながら散歩でき、また森の中を抜けるトレイルコースでは熱帯の植物に囲まれた道でブッシュウォーキングを楽しむことができる。
とりわけ人気なのが 高さ25mという高所を歩くことのできるツリートップウォークで、これを目当てにやってくる観光客も多い。
木よりも高い位置にかかるこの吊り橋は、まわりに遮るものが一切なく絶景である。
行く前に気をつけたいこと
こちらのツリートップウォークですが、往復で約10Kmと結構本格的なハイキングとなります。
やや速いペースで進んだとしても、片道1時間半の往復3時間弱はかかります。
市内観光気分で行くと大変な目にあいますので、事前準備などはしっかりとしていくのが賢明です。
まず服装に関してですが、靴は履き慣れたスニーカー必須です。
足場の悪い場所や段差がいくつかありますし、坂を上ったり下ったりもします。
そして、服は動きやすくて涼しい格好が好ましいです。
コースは木で覆われておりほぼ影になっていますが、熱帯の国なのでやはり暑いです。
蚊や虫はほとんど見かけませんでしたので、半そで半ズボンでも問題ありません。
もし蚊媒体のジカ熱などが心配な方は虫よけスプレーを塗って行くと良いと思います。
あとはペットボトルの水など水分をお忘れなく。
しっかりと準備して、快適に楽しみましょう。
ツリートップウォーク営業時間
ツリートップウォークは曜日によって営業時間等が異なります。
●火曜日~金曜日 9:00~17:00
●土曜・日曜・祝日 8:30~17:00
※最終入場時間は16:45です
このようにオープンしている時間が決まっているので、遅くとも15時までには入り口をスタートしておきたいところです。
そして月曜日は祝日を除き毎週クローズしていますので注意してください。
ツリートップウォークへの行き方
まず マクリッチー貯水池への行き方ですが
① 電車(MRT)でイエローライン(Circle Line)のCaldecott駅へ行き徒歩で向かう方法
② バスで行く方法
の2パターンがあります。
バスで行く場合ですと貯水池公園のすぐ目の前で降りることができるので便利ですが、観光客にとっては分かりにくいので電車+徒歩で行く方法をお勧めします。
Caldecott駅からは道が若干複雑ですが徒歩15分程で到着します。
因みにバスで行く場合は 52・74・130・132・162・165・166・167・852・855・980 のいずれかでアクセスすることができます。
たくさんありますが一番分かり易いのはオーチャードを通る162のバスでしょう。
(マクリッチー貯水池前のバス停)
貯水池に着いたらまずはコース入口へ向かう
公園内に入るとすぐに大きな貯水池が目の前に現れます。
この池を進行方向左手にして、池の横にある遊歩道を進みます。
途中、カヌー部の学生が沢山集まるクラブハウスを通り抜けます。
学校の後に練習をしにここに集まっているのでしょう。
公園内に入ってから約10分程でトレイルコースの入り口に到着です。
入り口には案内板が建っていますので確認しておきましょう。
トレイルコースの地図
ハイキングスタート
道は想像以上にジャングルです。
「シンガポールに観光しに来たのにこんなところで何してるんだろう…」的な考えが頭に浮かびますが、これはこれで面白いです。
熱帯地域の自然を存分に感じながら自分のペースで無理なく進みましょう。
途中、ボードウォークの方にサルを発見。
目を合わせたり、歯を見せると威嚇してきますので要注意です。
あと、まれに持ち物を盗まれることもあるそうなので気を付けましょう。
とはいってもシンガポールで野生の猿を拝めるなんて驚きです。
ひたすら歩き続け ふと上を見上げると、ここが本当にシンガポールでなのだろうかと感じます。
これほど中心地から近いのに、こんな広大な森林があるなんて信じがたいです。
コース途中には休憩場所もありますので、休憩を入れながら焦らず急がず進んでいきましょう。
分岐点に到着
さて、スタートから1時間ほどで分岐点に到着しました。
ここまでの道はシンプルに1本ですが、ここからは少し分岐がありますので確認しながら進みましょう。
しかし、所々に「TreeTop Walk」と小さな看板が設置されているので従って行けば大丈夫です。
このような階段を進んでいくと、一旦 道路に出ます。
あ、またまたサルがいます。
こちらの舗装道路に出ますが、またすぐにトレイルコースに入っていきます。
案内板の通りに進んでいけばOKです。
いよいよツリートップウォークに
スタートから約1時間半、レンジャーズハウス(休憩所)を通り越して遂にツリートップウォークに到着しました。
こちらが橋の入り口となっています。
ここからは一方通行なので逆走はできないようになっています。
全長250m、高さ25m、幅0.8m、総重量80.75トンの立派な吊り橋のお目見えです。
観光客は私以外にわずか4名しかいませんでした。
橋の中央付近に来ると、遮るものがなく遠くの景色までよく見えます。
写真だとこの壮大さがなかなか伝わりませんが、とても開放感があって驚くほど静かです。
私が訪れた日は風のない日だったので、鳥のさえずりと動物の鳴き声しか聞こえてきません。
足元は網目状になっているので地味に怖い…。
下を見下ろすと木がとても低い位置にあるように感じます。
しばしの静寂のなか遠くを見つめていると、自然からパワーをもらえた気分になれました。
テクノロジーに溢れ近代化したシンガポールの都市とは対象に、ここにはシンガポールの自然が溢れていました。
言うならばパワースポットのような場所でしょうか。
帰り道は森の上のボードウォークを
橋を抜けると帰り道はボードウォークになっていました。
森林浴を楽しみながら貯水池方面へ帰ります。
帰り道は2パターンある
ボードウォークが終わると道が2股に分かれます。
左にも右にもMacRitchie Reservoir Parkの表示があるのですが、左の来た道を戻るパターンの方が距離が短いです。
ですが 時間に余裕があって違った風景を楽しみたいという方は、池を1周して帰る右のコースを進むのも良いかと思います。
ハイキング終了
帰り道は行きとほぼ同じ時間の1時間半かかりました。
ツリートップウォークの時間も合わせて行きと帰りで3時間20分ほどの観光でした。
想像よりも大変でしたが、シンガポールでブッシュウォーキングを楽しむというとても貴重な体験ができて良かったです。
帰りはへとへとだったので駅まで歩く体力はありませんでした。
ですのでバス停からバスに乗り、隣駅のMarymount駅まで乗って帰りました。
さいごに
市街地から近く気軽に行けるマクリッチー貯水池のツリートップウォーク。
シンガポール観光でちょっと違った楽しみ方をお探しの方にはぴったりな場所です。
都市での観光を楽しみつつも、このような大自然を味わえるローカルな場所も観光プランに組み込むと更に濃い内容の旅行になるでしょう。
是非訪れてみて下さい。