ホーチミン観光と言えばベトナム戦争に関連する場所は外せません。
ここ 戦争証跡博物館も多くの外国人観光客が訪れるマストスポットで、資料・写真・映像・遺品など激動のベトナム戦争に関するものが多く展示されています。
今回はホーチミンで私が絶対に訪れたかったこの博物館に行って見たもの、感じたことを記事にしていきたいと思います。
ホーチミン・戦争証跡博物館
ホーチミン戦争証跡博物館はホーチミン市の3区にある、主にベトナム戦争に関連する資料が数多く展示されている施設です。
建物自体はやや古く、他の国にもよくある戦争博物館と比べると簡素ではありますが展示物に関してはとても濃い内容となっています。
注目すべきは様々な写真家が捉えたベトナム戦争の真実。
戦時中に撮影された彼らの写真は国境を越え、世界中の人々に衝撃をもたらし 反戦運動にまで発展するほどの影響を与えました。
そんな写真の数々は私たちに「何のための戦争だったのか?」「何のための犠牲だったのか?」をまじまじと突きつけてきます。
今でも色あせることのないその写真たちは訪れる私たちにベトナム戦争の真実を教えてくれることでしょう。
戦争証跡博物館の施設情報
●入場料 15,000 VND(約71円)
●開館時間 7:30~12:00/13:30~17:00
●住所 28 Võ Văn Tần, Phường 6, Quận 3, Hồ Chí Minh, Vietnam
場所はベンタイン市場から徒歩約15分、市街地から比較的近いため市内観光とセットで行くことができます
展示内容の言語はベトナム語か英語のみとなりますが、日本語のパンフレットも準備されています
館内を見学
敷地内に入るとまず目に飛び込んでくるのが戦車や兵器などの数々。
特に囲いも無いので間近で観察することができます。
近くで見てみると改めて物々しい雰囲気だなぁ~と感じます。
さて、建物へと進んでいくと様々な掲示物が展示されています。
こちらは戦時中に日本で行われた反戦運動に関する資料です。
ベトナム戦争の激化と共に世界中で反戦運動が実施されたのですが、日本もそのうちの1つ。
雑誌や新聞なのメディアを中心としてその活動が盛んに行われていました。
さて、上の階に上がると写真展示が中心となります。
ここでは有名な写真家が撮影したベトナム戦争の真実を垣間見ることができます。
こちら左側の写真は学生時代に社会の教科書でも見たことのある方が多いと思います。
アメリカ軍の攻撃から逃れるために子供たちと必死で川を渡る様子を写した「安全への逃避」という名がつけられた日本人カメラマン 沢田恭一さんによる写真です。
一般市民も関係なく巻き込まれたベトナム戦争の残酷さが伝わってきます。
こちらはアメリカ軍により大量に散布された枯葉剤の影響で、まるでこの世とは思えない程に枯れ果てたジャングルで撮られた1枚。
木の根っこがマングローブのような形をしているので、おそらく現カンザーあたりでしょうか?
あの辺りはベトナム戦争時、ベトコンキャンプの拠点だったため集中的に枯葉剤が撒かれたエリアでもありました。
こちらを悲しげに見つめる1人の男の子が印象的な写真です。
こちらも歴史的瞬間を捉えた有名な写真。
北ベトナムが南ベトナムの首相官邸を戦車で突破した様子を捉えたものです。
この出来事により事実上北ベトナムが勝利し、南北統一が決定的となります。
1975年4月30日の出来事です。
このように1枚の写真が伝えるストーリというものは、時に悲しく苦しいものもあります。
しかし、それらは言葉だけでは伝わらない’真実’を私たちに見せてくれます。
戦争証跡博物館を訪れる際は、これらの写真に注目してみて下さい。
もちろんそれ以外にも貴重な展示品がたくさんありますのでそれらもお見逃しなく。
さいごに
ホーチミンにある戦争証跡博物館はベトナム戦争の真の姿を知ることのできる貴重な施設。
ここに展示されている写真は、言葉以上の物語を伝えてくれます。
目を背けたくなるような残酷なものや、心が苦しくなるような辛いものも多くあるのは事実です。
しかしそれがベトナム戦争、つまりベトナムが経験してきた過去なのです。
ホーチミンを訪れる際は、ベトナムが辿った歴史も忘れずに学んでいって下さいね。