シンガポールの野鳥公園、ジュロンバードパークはアジア最大の鳥の楽園として知られるテーマパークです。
珍しい鳥からお馴染みの鳥まで 様々な種が飼育されているこのバードパークは、シンガポール観光の目玉と言っても決して過言ではないでしょう。
バードショー、鳥の餌付け体験、鳥に関する知識の学習など世代を問わず楽しめるパークとなっています。
今回は鳥が大好きな私が6時間かけて徹底的に楽しみ尽くしてきましたので、このジュロンバードパークの魅力や見どころを皆さんにご紹介していこうと思います。
もくじ
Jurong Bird Park(ジュロンバードパーク)
シンガポール・ジュロン地区の小高い丘に位置するジュロンバードパークは1971年にオープンした鳥をテーマにした野鳥公園である。
4.9エーカー(東京ドーム約4個分)にも匹敵する敷地面積に、約400種の鳥が5000羽以上も飼育されている。
パーク内には巨大な網が張られた4つの大きなFree-flight aviaries(フリーフライトエイビアリーズ)があり、放し飼いされた鳥たちを至近距離で観察することができるのが魅力である。
また 鳥によるショーケースや餌付け体験なども提供しており、アミューズメント性も十分にあり長い時間楽しむことができる。
世界中の貴重な鳥が集まるこのテーマパークは まさに「鳥の楽園」と言えるだろう。
2020年にはシンガポール動物園があるマンダイ地区へ移設することが決まっている為、現在のジュロンバードパークでの営業は残り1年弱となる。
バードパークの観光にかかる時間
バードパークに行く場合 気になるスポットだけを見て回る場合は約3時間、じっくり全部見て回る場合は約6時間かかると想定しておくと良いかと思います。
実際に私が園内全てをゆっくり見て回った際にかかった時間が6時間でした。
園内には飲食店が数店ありますので、ゆっくり見て回る予定の方はここで食事をするのも選択肢の1つです。
園内map
バードショー
ジュロンバードパークでは2種類のショーが午前と午後の2部制で開催されています。
どちらも見ごたえのあるショーで、それぞれ約15分~20分程度の長さです。
全て英語での解説となるのですが、目で見て楽しめる内容ですので是非ご覧になってみてください。
Kings of the Skies(キングス オブ ザ スカイズ)
Hawk Arenaで10:00と16:00に開催されるこのショーは、空の勇者とも呼ばれるタカやワシなどによるダイナミックなショーです。
視力がとても良い猛禽類の特性を生かした内容で、あっと驚かされること間違いなしです。
私たちが普段決して見ることのできない彼らの生態を、このショーでは見ることができます。
High Flyers Show(ハイ フライヤーズ ショー)
Pools Amphitheatreで開催される、オウムやサイチョウなどによるショーは11:00と15:00に開催されています。
こちらのショーは大人気で11時の部では8割ほどの観客席が埋まっていました。
オウムの玉入れ競争や輪くぐりなど、可愛い芸を色々と見せてくれる内容となります。
ショーの後には舞台の近くに行って写真を撮ることもできます。
(華麗な輪くぐりを見せてくれたアカコンゴウインコ)
各アトラクション紹介
ここではパーク内のアトラクションをスポットごとに紹介していきます。
是非とも見て欲しい筆者のおすすめエリアには、タイトル前に★を付けていますので参考にしてみてください。
Wetlands
置き物のように動かないハシビロコウがいます。
アフリカに多く生息するこの種は、人間による繁殖が難しいとされている鳥なんだそうです。
大きなクチバシが特徴的です。
★Hornbills & Toucans
サイチョウとして知られるホーンビルはシンガポールでは絶滅してしまった貴重な鳥です。
現在ではインドネシアやマレーシアと言った東南アジアで多く見られる種です。
角笛のような形をしたそのクチバシはとても印象的です。
Hornbill Chit-chatを見逃すな
11:45 のみに開催されるチットチャットでは、ホーンビルを間近で見るチャンスです。
係員の方がホーンビルの特性や生態などを英語で説明してくれます。
近くで見るとまつ毛が長くて綺麗な目をしているのが分かります。
(餌を係員のポケットから勝手に出して食べるお茶目な性格も愛らしい)
Wings of Asia
135種という多様な鳥が同じ空間に共存するWings of Asiaは、何と24種の絶滅危惧種を保有するスポットです。
エリア内にある鳥の解説板を見ながら探してみると面白いと思います。
もはや見たことのない鳥が多すぎて珍しいとしか言いようがありません。
鳥に詳しい人であれば興奮するのでしょうが、私はまだまだ勉強不足だと痛感します…。
(通路に沿って餌台が置かれているので鳥を観察しやすいようになっている)
★Lory Loft
こちらのローリーロフトにもエイビアリー(網)が設けられており、多くのインコが暮らしています。
ローリーといえば鮮やかな色に陽気な性格で、多くの人に愛される中型インコとして知られています。
ここは至近距離(というか触れられます)で鳥たちと触れ合えるマストスポットです。
入場してすぐ左側には、ローリーたち専用のネクター(水・蜂蜜・エサのミックス)が$2で販売しています。
購入する場合ですが、午後だと鳥たちも飽きてあまり集まってきませんので できれば午前中の早い時間に来た方が良いです。
こちらがネクターです。待っていればすぐにローリーが手に乗ってきます。
ペロペロと飲んだ後におしっこをすることがあるので気を付けてください。
あと、無理に触ろうとすると指を甘噛みしてきますので そちらにも注意が必要です。
色鮮やかで綺麗でいて、愛らしいローリーを満喫しに絶対に訪れておきたいスポットです。
Bird Discovery Centre
ここでは鳥に関する知識を学ぶことができます。
鳥が大好きな方や詳しい方、また私のように1人で訪れる方はこういった場所で何かを学んで帰るというのも1つの楽しみ方なのではないでしょうか。
内部はそれほど大きくありませんが、鳥のはく製や展示品が数多くあります。
知れば知るほど不思議で神秘的な生き物であると感じるでしょう。
Jungle Jewels
こちらもエイビアリー(網)で囲われたスポットです。
見どころは緑に映える色鮮やかなコガネメキシコインコです。
インコってやっぱり可愛いです。
この子たち、ブラジル出身なのか陽気で人懐っこいです。
インコだけでなく、内部には他にもこんなに沢山の種類の鳥たちがいます。
とにかく珍しい種がいっぱいいますので、探しながら進んでみて下さい。
Pelican Cove
ペリカンコーブには大きな池があり、その周辺にはたくさんのペリカンが暮らしています。
写真では伝わりませんが、その大きさは実際に目にすると圧倒されます。
長いくちばしに大きな羽。
プテラノドンを彷彿とさせるそのシルエットは恐竜が進化した姿なのでしょうか。
見ているとそんな疑問を感じてしまうような生き物です。
Pelican Chit-chatに行ってみよう
14:00に開催されるチットチャットではペリカンの生態をより詳しく知ることができます。
飼育員による餌付けも行われるので、普段あまり動きの無いペリカンの躍動的な瞬間を垣間見ることができます。
★Waterfall Aviary
パーク内のエイビアリー(網)の中でも最も大きいのがここ、ウォーターフォールエイビアリーです。
内部にはまるで本物の如く流れ落ちる大きな滝があり、限りなく自然に近い状態の鳥たちを観察することができるエリアです。
600匹以上の鳥たちが自由に飛び回るこのエリアでは14:30に鳥の餌付け体験を$2ですることができます。※週末と祝日に限り10:30にも行われます
餌付けの時間になるとまず飼育員の方が地面に餌を撒き始めます。
すると一気に鳥たちが大集結します。
色んな種類が一度に集まってくるので大混乱です。笑
ちょっと喧嘩みたいなのも始まっちゃうし見ていて面白いです。
さて、飼育員の方が少し解説をした後に私たちの餌やり体験が開始となります。
料金を支払うとこのような生きた幼虫(ミールワーム)がもらえます。
このカップを鳥に近づけると自然に寄ってきます。
このように手に乗って食べに来ますので、ここでの餌やりも良い体験になると思います。
時々 鳥が食べこぼして幼虫が手に乗ったりするので、虫が苦手な方にはちょっとキツいかもしれません。
Parrot Paradise
オウム好きなら必見のパロットパラダイスには、世界中のオウムが大集結するエリアです。
色とりどりのオウムが集まるこの場所は、園内で最もカラフルな場所でしょう。
稀にとても気さくで人間慣れしたオウムもいます。
積極的に話しかけてみると返事が返ってくることもあるかもしれません。
(‘バイバ~イ’と上手に言葉を話すキバタン)
Flamingo Pool
鮮やかなピンク色が目を引くフラミンゴプールも見ておきたいスポットの1つです。
ここで展示されているカリビアンフラミンゴは同種の中でも最も綺麗だと言われているそうです。
緑の中に広がる美しいピンクのフラミンゴの群れは、是非とも写真に収めておきたいです。
週末と祝日にはFlamingo Feedingが
残念ながら平日には開催されておりませんが、フラミンゴの餌付けを$2で体験することができます。
週末か祝日に足を運ぶ際は13:30にこちらのFlamingo Poolへ行ってみましょう。
Breeding & Research Centre
これから孵る予定の鳥の卵や生まれたばかりのヒナなどを保護・観察する場所として設けられているのがこちらのブリーディング&リサーチセンターです。
ガラス越しにもうじき孵る卵の様子や、順調に育つ小さく可愛いヒナたちを見ることができます。
バードパークの舞台裏には様々な努力があるのだということに気づかされます。
★Penguin Coast
ペンギンコーストでは元気に泳ぎ回るキュートな5種のペンギンたちを見ることができます。
特に、絶滅危惧種でもあるアフリカンペンギンは是非とも見ておきたいところです。
絶対に行ってほしいPenguin Encounter
10:30と15:30の1日2回行われるペンギンエンカウンターは忘れずに見ておきたいイベントです。
普段ではなかなか見ることのできないアフリカンペンギンに$2で餌やりをすることができます。
場所はペンギンコーストエリアの屋外です。
スイスイ泳ぐ姿も餌欲しさに鳴く様子も全部可愛くて仕方がありません。
ペンギンをとっても近くで見られるチャンスですので予定に組み込むことをお忘れなく。
Birds of Play
ジュロンバードパークには まさかの水遊びができるエリアがあります。
小さなお子さん連れのファミリーには嬉しい施設です。
軽食が食べられる休憩スペースもありますので、ここで一息入れると良いでしょう。
このエリアの営業時間は下記のとおりです。
●平日 11:00~17:30
●土日祝 9:00~17:30
その他施設やサービス
飲食店
パーク入り口にはアジア料理をはじめ様々な料理を提供するHAWK CAFEがあります。
その他にもPizza Hutや軽食が食べられる小さめのカフェがいくつかあります。
常夏の国シンガポールでは歩いているだけでも体力を消耗します。
こういったお店で所々休憩しながらバードパークを楽しむと良いでしょう。
お土産屋
お土産を買うならエントランス横にあるFeathersがオススメです。
鳥のぬいぐるみや文房具、Tシャツなどなどジュロンバードパークのロゴが入った様々なお土産が売られています。
せっかくなので訪問の記念に何か買って帰るのも良いかもしれません。
各種乗り物レンタル
パーク内での移動に電動スクーターや子供用ワゴンなどを有料ですがレンタルすることも可能です。
基本的に多くの観光客はトラムに乗って移動します。
しかしトラム停車駅が園内には4ヶ所しかないですし、次のトラムが来るまで待たなければなりません。
より自由に自分のペースで見て回りたいという方には電動スクーターは好都合かもしれません。
パーク内イベント一覧
時間 | イベント名 | 場所 |
---|---|---|
10:00 | Kings of Skies(ショー) | Hawk Arena |
10:30 | Penguin Encounter | Penguin Coast |
10:30(土日祝限定) | Birds Feeding | Waterfall Aviary |
11:00 | High Flyers Show(ショー) | Pool Amphitheatre |
11:45 | Hornbill Chit-chat | Hornbills and Toucans |
13:30(土日祝限定) | Flamingo Feeding | Flamingo Pool |
14:00 | Pelican Chit-chat | Pelican Cove |
14:30 | Birds Feeding | Waterfall Aviary |
15:00 | High Flyers Show(ショー) | Pool Amphitheatre |
15:30 | Penguin Encounter | Penguin Coast |
16:00 | Kings of Skies(ショー) | Hawk Arena |
スペシャルイベント(有料)
Lunch with Parrot
こちらはオウムと一緒にランチが食べられるという鳥好きにはたまらないイベントです。
Songbird Terraceで食事をするとこのサービスが受けられます。
Birds Eye Tour
より鳥たちにお近づきになりたい方必見。
このツアーを申し込めば、他ではできない特別なバックヤードツアーを体験することができます。
こちらは11:15までにツアーセンターで予約が必要のイベントとなります。
料金:おとな$98/こども$65(3~12歳)
料金
入場料 | Adult(大人) 13歳~ |
Child(こども) 3歳~12歳 |
---|---|---|
バードパークのみ | 30 シンガポールドル | 20 シンガポールドル |
バードパーク + シンガポールズー |
58 シンガポールドル | 38 シンガポールドル |
バードパーク + リバーサファリ |
58 シンガポールドル | 38 シンガポールドル |
バードパーク + ナイトサファリ |
68 シンガポールドル | 48 シンガポールドル |
4パークセット | 78 シンガポールドル | 58 シンガポールドル |
4パークセット(ライド付き) | 88 シンガポールドル | 68 シンガポールドル |
4パーク入場券セットはお得のように感じますが、正直全部回るのは現実的にキツイのでおすすめしません。
現段階ではジュロンバードパークは他のパークと全く離れた場所に位置しているので、全部のパークに訪れたいのであれば2日に分けて行くつもりでないと1日で回るのは厳しいです。
マンダイにバードパークが移設した後に4パークセットを検討しても良いかもしれません。
ジュロンバードパークへの行き方
ここではバードパークへの行き方を3つの方法で紹介していきます。
料金が安い順に
①電車(MRT)とバス
②サファリゲートバス
③タクシー
の3つです。
①電車(MRT)とバスで行く
シンガポールMRTのグリーン線であるEast West Lineの「Boon Lay」駅から、路線バス194番に乗って行くのが最も安くアクセスできる方法です。
料金はEz-linkカードで片道おおよそ2.5~3ドル(約202~247円)となります。
時間は乗り継ぎ時間を含めて約1時間です。
Boon Lay駅に着いたらD出口へ向かいます
D出口正面にはショッピングモールがあります
バス停はショッピングモールを突き抜けた奥にありますので、モールの中へ進みます
大きなバスセンターがあるのですぐに見つけられるはずです
ジュロンバードパーク方面へ向かう194番バスはB8乗り場から出発します
バスは15~20分毎に出ていますのでしばらく待ちましょう
バスに乗る際はEz-linkカードを読み取り機にかざします
バスが出発してから10分程でジュロンバードパーク前に到着します
ここで注意ですが、このバスはバードパークが終点ではないということです
乗車後10分ほどして大きな高架を潜り抜けて右折してすぐの所が目的のバス停ですので、バスのSTOPボタンを押して降りる準備をしておいてください
バス停から歩くとすぐにバードパークのエントランスに到着です。
②サファリゲートバスで行く
[大人&子供統一]片道7ドル(約578円)/往復12ドル(約991円)とやや高めですが、Esplanade駅から出発するサファリゲートと呼ばれるバスでバードパークへ向かうことも可能です。かかる時間は約40分。
バードパーク行きの時刻が9:30/11:30/14:00、バードパーク発の時刻が12:30/15:00/17:00と本数は少なめです。
時刻が決まっているので時間を考えて行動しなければならないですが、乗り換えなしの直通で楽にアクセスできる方法です。
③タクシーで行く
シティからバードパークまでタクシーで行く場合は片道おおよそ20ドル(約1651円)を見ておくのが良いでしょう。
時間は約35分と当たり前ですが他の方法よりも早く着くことができます。
複数人で行く場合は分割すれば比較的安く済みますのでこの方法が良いかもしれません。
ジュロンバードパークからのバスでの帰り方
ここでは先述した194番のバスでBoon Lay駅に帰る方法を紹介します
帰りのバス乗り場は少し分かりにくい場所にありますので、バス利用者は確認が必要です
バードパークのエントランスを出たら正面に行きのバスで降りたバス停があります
帰りのバス停は、高架をくぐった反対側道路から出ています
信号を渡って左へ進みましょう
高架の下を通り抜けて直進、信号を渡ります
信号を超え左に進んですぐの所に帰りのバス停があります
ここから行きと同じ194番のバスに乗ってBoon Lay駅に戻ります
さいごに
以前クアラルンプールにあるKLバードパークに行ったことがあるのですが、シンガポールのバードパークはエンターテイメント性が格段に高いと感じました。
どのように人々を楽しませるか、どうやって鳥たちをうまく見せれるか、どんな方法ならより鳥に興味を持ってもらえるのか、など私たちの気づかない所で様々な企業努力があるのだろうなあと感じました。
実際に私自身も6時間いてしまうくらい存分に楽しみましたし、またいつか行ってみたいなと思うようなバードパークでした。
ここはまさに「鳥と友達になれるテーマパーク」です。
あなたも特別な体験をしに 一度ここへ訪れてみてはいかがでしょうか。
☆営業時間 毎日8:30~18:00