バンコク、チャイナタウン(ヤワラート)に位置する寺院「ワットトライミット」は多くの観光客が訪れる人気のスポット。
なぜならそこにはゴールデンブッダと呼ばれる特別な仏がいるからなのです。
この黄金の仏様、一見の価値ありですのでチャイナタウンに行かれる方は是非一度ご覧になってみて下さい。
Wat Trimit(ワットトライミット)とは?
バンコクのチャイナタウンに位置するワットトライミットは、13世紀ごろ スコータイ王朝時に作られたとされるゴールデンブッダが安置されている仏教寺院。
英語表記で“The Temple of the Golden Buddha”と示されるように、黄金仏のいる寺院として知られるバンコクでは有名な寺院の1つです。
「金色の仏像ならよくあるじゃん」と思いますよね?じゃあ何が他とは違うのでしょか?
こちらに安置されている仏像は全体の83%が金で構成されているので、銅に金やメッキがコーティングされた他の仏像とはそのものの価値が違うのです。
その価値は現在では150億円以上ともいわれる程だそうです。
ヤワラートに来たら、この世界で最も大きいとされる金の塊でできた仏像を拝んでおきたいものです。
ゴールデンブッダの歴史
こちらの金ピカの仏様。実は起源が正確には分かっていません。
唯一分かっていることは、その仏像の様式がスコータイ王朝時のものであるということだけ。
スコータイ王朝が崩壊した際に 新たに設立したアユタヤ王朝によって、おそらく首都のアユタヤに移り渡ったと言われています。
更にその後 ビルマ軍による侵攻でアユタヤ王朝の存続が危うくなった時期、ビルマ軍による略奪を逃れるためだろうか このゴールデンブッダには漆喰が塗りたくられたそうです。
そしてアユタヤ王朝が崩壊した後、この仏像はアユタヤに長い間残り続けその本来の価値と起源は次第に忘れ去られて行くことになるのです。
長い年月が過ぎ、ラーマ1世がバンコクに首都を設立すると 国王はスコータイやアユタヤなどの北部にあった何千もの仏像を移設するように指示しました。
なぜならこの時はまだビルマ軍による略奪の危険性があったからです。
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そして1930年代、最終的にこの仏像は漆喰が塗られた状態のまま現ワットトライミットに移設されることになります。
来る1955年、新しい建物にこの仏像を移すためにクレーンを使って仏像を持ち上げたのですが あまりの重さにクレーンが故障し仏像が地面の泥の中に落ちてしまったそうです。
そのときに偶然、コーティングされていた漆喰がはがれて金が見えたのを僧侶が発見したというのです。
ゴールデンブッダの本来の価値と存在が、この世に再び現れることになった出来事でした。
このように長い歴史を経て今ここに頓挫する黄金の仏様。何百年もの間守られてきただけに御利益があるような気がしますよね。
まず初めにチケットを購入
さて、入場するためにはまずチケットを購入しなければなりません。
黄金仏の参拝料は40THB(約140円)。寺院右側にあるチケット売り場で券を購入しましょう。
また、資料館を見学したい場合は別途100THB(約351円)を支払います。
資料館は仏像に関する歴史や資料などが展示されているのですが、それほど見どころもないのであまりオススメはしません。
美しい寺院も見逃せない
メインは黄金仏ではあるのですが、こちらのブッダが安置されている建物もとても美しく壮大なのでぜひチェックしておきましょう。
チャイナタウンでひと際大きく目立っており、白い大理石が高級感を感じさせます。
(豪華絢爛な屋根も細かい部分まで装飾が施され美しい)
タイの寺院は日本のお寺と比べると全く違って面白いですよね。
特に色の配色がカラフル。赤や緑や青のキラキラしたものが多いです。
象を中心とした壮大なストーリーが描かれたレリーフも要チェック。
インド神話に登場するキンリーやナーガも見られます。
鈴を鳴らすと御利益があるとのこと。心地良い鈴の音が鳴り響きます。
それでは仏像が安置されている仏堂の中へと向かいましょう。
ゴールデンブッダとご対面
-寺院参拝の注意点-
・服装には注意[タンクトップ・ホットパンツ・キャミソールなど肌の露出が多い服装は男女共に参拝にふさわしくないとされています]
・履物は脱ぐ[仏像が安置されている仏堂に入る前には履物を脱ぎます(靴下はOK)]
・フラッシュや動画撮影はNG[普通の写真撮影であれば問題ありません]
・堂内では静かに[仏像のある部屋では大きな声を出さないように]
さあ、それでは黄金の仏像 ゴールデンブッダとのご対面です。
高さ約4メートル、重さは何と5.5トンというとてつもない重さのゴールデンブッダ。
その貫禄は他とは明らかに違います。そして本当に金ピカで美しいです。
700年前に造られたとは思えないほど綺麗で光り輝いています。
漆喰が塗られていた時は、人々は皆ほとんど価値のない仏像だと思っていたのだそうです。
今では、タイ人の宝としてとても大切にされているとのこと。
天井もご覧いただきましょう。
堂内も細かな装飾がなされており本当に綺麗です。
壁紙は淡いパステル色で花の絵柄が施されています。
内部もとても素晴らしい寺院です。
ワットトライミットへの行き方
地下鉄MRT Hua Lumpong(ファランポーン)駅から徒歩で約5分とアクセスは簡単
ここでは駅からの行き方を説明して行きます
まずは地下鉄ファランポーン駅に着いたら1番出口に向かいます
1番出口から地上に出たら真っすぐ進み、プライムホテルのある方面へ向かいます
この時、大きな道路を渡りますので気を付けて渡ってください
道路を渡ったら川にかかる橋を越えさらに直進です
橋を渡り終えてすぐ、道路が二股に分かれます
ここでは左側の細めの道路へ進んでください
二股の道路を左側に進んですぐに右斜め前にワットトライミットが見えてきます
ここまでは駅からおおよそ5分です
ワットトライミットの情報
■営業時間 8:00~17:00(年中無休) ※資料館のみ月曜休み
■料金 仏像拝観料:40THB/展示スペース見学料:100THB
■住所 661 Charoen Krung Rd, Khwaeng Talat Noi, Khet Samphanthawong, Krung Thep Maha Nakhon 10100
■電話番号 0890022700
さいごに
バンコクのチャイナタウン観光とセットで、今回紹介したワットトライミットにある黄金の仏像をぜひご覧になってみて下さい。
700年と長い歴史を経て守られてきたゴールデンブッダは一見の価値ありです。
仏像だけでなく、建物自体も立派で見ごたえのあるものですので 細かい部分に目を向けながらタイの寺院の良さをご自身で感じてみると良いと思いますよ。