現地採用・長期滞在・留学など…理由は様々と言えども、バンコクで住む場所を探している日本人の方は案外多くいらっしゃると思います。
ほとんどの方はバンコクにある日系の不動産会社を仲介して部屋探しをするのだと思いますが、そういった会社の多くは15000バーツ以上の新しくて綺麗なレジデンスやコンドミニアムを中心に紹介しており、10000バーツ以下のいわゆる格安物件は基本的に取り扱っておりません。
しかし、15000バーツとなるともはや日本の中堅都市の家賃と変わらない価格なので 果たしてタイに暮らすメリットとは…?とも正直思ってしまったりもします。
ただ、バンコクでも実際には10000バーツ以下の賃貸物件は沢山あり 外国人でも住むことは可能です。
今回はそんなバンコクにある激安の物件を探す方法や入居までの流れを紹介してみようと思います。
格安物件探しは正直大変
まず初めにこれだけは伝えておきたいのですが、7000バーツ程度の格安アパートを自力で探すとなるとぶっちゃけ大変です。
少し前までは良さそうなアパートがあったら内見させてもらって割とすぐ簡単に契約→入居が可能だったのですが、最近はそんな状況もだいぶ変わってきました。
というのも近年タイ国政府が強化しているTM30(外国人のタイ国内における居住地証明)の提出が背景にあります。
このTM30、規則ではアパートのオーナーに提出義務があるのですが もし提出していないことが判明すれば決して安くはない罰金を入国管理局に支払わなければいけません。
更にこの提出方法も凄く煩わしく面倒なので出来ればオーナーはやりたくないのです。
そういった理由などで、TM30の提出義務のある外国人に部屋を貸すのを拒否するアパートが増えてしまっているのが要因でしょう。
あとは言葉の壁も理由の1つだと考えます。タイ人向けの安いアパートの受付には英語が話せるスタッフはほとんどいないですからね。
ベストはタイ語が話せる人を連れて行く
ただ、諦めるのはまだ早いです。
色んな物件をあたっていけば、中には少し英語が話せて外国人のマンスリー契約OKなアパートも中には有ります。
しかしそのためには普通の人よりも多くのアパートへ出向く必要があることは理解しておいて下さい。母数が必要だと言うことですね。
「それでもなかなか見つからない」「そもそも英語ができない」という人はタイ語が話せる人(日本人でもタイ人でもどちらでも)を連れて行くと心強いです。
ちょっと高くつくかもしれませんが、現地で通訳サービスを利用したり 知り合いのコネクションで誰か仲介できる人を紹介してもらうなどが良いかと思います(安い家賃のアパートが契約できると思えばそれほど高くもないですがね)。
格安アパート探しの手順
①バンコクの賃貸物件を扱うウェブサイトで事前にチェック
②実際に行ってみてそのエリアの雰囲気を確かめる
③受付で部屋が空いているか、マンスリーで入居できるか確認
④実際の部屋を見せてもらう
———-物件決定———-
⑤デポジット(保証金)+レント代を前払い
⑥パスポートを見せ、契約書にサイン
⑦予定日に入居
1.Rent Hubで事前に物件を調査
バンコクの物件情報サイトにはいくつか有名なところがありますが、私がオススメするのはこちらのレントハブというサイト。
写真も多く、詳細情報も割としっかりと明記されているのでとても分かりやすいのが良い点です。あとは言語設定にちゃんと英語版があるのが嬉しいですね。
こちらのサイトで予め引っ越し先の候補としているエリアのアパートを検索して調べます。
絞り込み設定もできるのでそちらも利用してみましょう。
(追記)DD Propertyというサイトも最近はおすすめです。スマホアプリもあるので見やすく探しやすいメリットがあります。
2.実際にアパートのあるエリアに行ってみる
エリアを決めたら、実際にそのアパートがある付近を散策してみると良いですよ。
そしてしっかりとそのエリアのメリット・デメリットを把握しておくことが重要です。
特に【駅から徒歩どれくらいか・コンビニは近くにあるか・スーパーはあるか・屋台はあるか・うるさくないか・治安は悪くないか】などといった部分は生活の質に関わってくるので事前にちゃんと確認しておくのが賢明です。
3.受付に部屋の空き、入居可能か、料金はいくらかを確認
付近を散策して良さそうな土地であれば目星を付けていたアパートに行ってみましょう。
ほとんどのアパートは1階に受付があり、日中であれば基本的にオーナーか係員が常駐しています。
そこで挨拶をしてから「部屋を探していますが、空きはありますか?」と尋ねます。
空いていればOKを貰えますが、満室と言われてしまうことも少なくありませんので 初めから「空きがあればラッキー」程度に思っておくと良いでしょう。
この時に部屋の賃貸価格を確認しておくのをお忘れなく。
あと、TM30を提出してくれるかどうかはメチャクチャ大切なので聞き忘れの無いように!
※もしTM30を出してくれないのであれば諦めることも考えたほうがいいと思います。なぜならビザ更新の際やその他問題が起きた時にTM30が出ていないとイミグレに更新拒否される場合もあるためです。この法律も近年厳しくなったり緩くなったりとを繰り返していますが、できれば突然規制が厳しくなった時のためにもちゃんと出してくれる家主の下で借りるのが望ましいです。
4.部屋を見せてもらう
空きがあればたいていは部屋の内見をさせてもらえます。
この時【虫がいないか・どこか壊れていないか・臭くないか…】など生活していくうえでストレスになりうることが無いかチェックしておくようにしましょう。
もし部屋が気に入ればこの後に契約となります。
5.各種料金は前払い
アパートによって若干異なるかもしれませんが、タイではデポジット(保証金)と家賃は先に支払うのがメジャーなようです。
レント代は先に1ヶ月分払っておくのか2か月分払っておくのかは、借りるアパートによって変わります。
あと、このとき家賃に関してはもう一度しっかりと確認しておくようにしましょう。
余分に後で追加支払い等は無いか?また保証金は問題なければ戻ってくるのか?という点は大切なのでチェックしておくのを忘れずに。
6.契約書にサインしてパスポートも提出
格安物件の契約書は基本的にタイ語表記となります。
タイ語が分からないと正直不安でしょうが、まあそんなに悪いことを考える大家さんもいないので疑わずサインすればOKかと思います。
どうしても心配が拭えない場合は、契約用紙を写真に撮ってGoogle翻訳で訳して内容をざっくり確認してからサインすると良いかもしれません。
パスポートのコピーも撮るので持って行くのを忘れないようにして下さい。
7.入居予定日に引っ越し
さて、契約も終わり あとは入居を予定していた日に引っ越すのみです。
当日に受付に行けば鍵を渡してもらえ、その日から早速そのアパートで住むことが可能となります。
多くのアパートでは 月々の家賃や電気代、水道代は月末に領収書が発行され各部屋に配られますので 支払いは現金で受付に支払えば大丈夫です。
領収書は毎月きっちりと保管しておくように。
⇒引っ越し業者はLALAMOVEが安くておすすめ
単身で荷物が少なければ安くて簡単に引っ越しができる
バンコクで住むエリアに関して
バンコクと言えども色んなエリアがありますが、アパート探しをするうえで事前に気を付けておきたいところをいくつか挙げてみようと思います。
駅の近くにするべし
格安物件の多くは主要な路線や駅から少し離れたエリアにあることも多いです。
しかし、できれば駅から10分程度のエリアで探すようにしましょう。
駅に近いことに越したことはありませんからね。
安くて割と良い物件を探すならBTSスクンビット線のOnNut(オンヌット)駅やMRT LatPhrao(ラップラオ)付近が見つかりやすいです。
BTSは運賃が高いですが比較的空いている方で乗りやすいのがメリット。MRTは運賃は安いですが朝夕は電車待ちの列ができる程の大混雑です。それぞれの長所と短所を理解して場所を選ぶと良いかなと思います。
※オンヌット駅以南の駅も物件は安いですが、毎日BTSに乗る場合 結構運賃が高くつくので微妙。それならちょっと高くても市内寄りの物件を探すと便利で良いかも。
低い土地には注意
駅から少し奥まった場所には激安物件がたくさんあったりしますが、上の写真のようにスコールが降った時に道が川になってしまうようなエリアもあるので注意が必要です。
こればかりは防ぎようがありませんが、ちょっと土地が他よりも低い感じになっていたら雨季に面倒なことになる可能性もあると想定しておくべきだと思います。
まぁ、言ってしまえばバンコクのどのエリアでも起こりうる問題ですがね…。
スーパーが近くにあった方が確実に便利
(フードコートのあるスーパーなら最高)
住んでみると段々分かってくるのですが、やはりビッグCやテスコロータスといった庶民派スーパーは近くにあった方が圧倒的に便利です。
ですので、アパート探しをする際はなるべくスーパーの近い物件にすると良いですよ。
毎日の食事を調達するのにちょっと離れたところまでわざわざ行かなくてはならないのは地味にストレスになります。
安さばかりが目に行くと、同時に不便さを許容してしまいがちですので なるべく慎重にエリア決めをするようにしましょう。
さいごに
さて、今回はバンコクで格安・激安物件を探す流れや方法について紹介していきました。
年々物価が上昇してきているバンコクでも、探せばまだまだ安い賃貸アパートなどはたくさん存在しています。
ただ、そういった安い物件はタイ人優先で外国人との住居契約がだんだんとできなくなってきています。
頑張れば何とか見つかるとは思いますが、もし見つからなかった場合の選択肢として日系の不動産会社に仲介依頼するという方法も残しておくようにしましょうね。