ビエンチャン観光でまず候補として挙がってくる場所と言えば、パトゥーサイと呼ばれるラオスの凱旋門。
フランス・パリの凱旋門を模倣して作られた立派な建築物です。
見どころの少なめなビエンチャンにとって、パトゥーサイはランドマーク的な存在として知られています。
が、「思ったよりも小さめ」「う~ん…微妙」「こんなもんか」などと、ややマイナスな評価も耳にしますが実際のところどうなんでしょうか?
今回は私が実際に訪れてみて見たもの・感じたことをこちらで詳しく紹介していこうと思います。
パトゥーサイって何?
1957年から1968年の11年という長い年月をかけて建設されたパトゥーサイは「ラオスの凱旋門」として知られている観光名所の1つ。
フランスの凱旋門を模して作られたものではありますが、様式は完全にラオスの文化そのもの。レリーフにはヒンドゥー神話に登場するキンナラなどが見られます。
この建物の本来の目的は第二次世界大戦およびフランスからの独立戦争に身を捧げた兵士のための記念碑、いわゆる戦勝記念塔でもあります。
しかしながら こちらのモニュメント、実のところまだ未完成のままなのです。金銭的な問題により完成せず先延ばしにされ現在に至ります。
とは言っても、モニュメント自体は重厚感のある立派で壮大な建築物で一見の価値は十分にあり。
ビエンチャンを訪れるのであれば必ず見ておくべき観光スポットでしょう。
パトゥーサイへの行き方
パトゥーサイは市の中心部にありますが、徒歩で行くとなると少し遠めです。
もしホテルの多く集まる繁華街エリアから歩いて行くとなると、おおよそ30~40分はかかると思います。
ビエンチャンは蒸し暑く、晴れの日は日差しも強いので徒歩は想像以上にキツめ。
バイクや自転車をレンタルして行くと良いでしょう。
実際に行ってみよう
さて、パトゥーサイは大きく開けた大通りの中心にドカンと佇んでいます。
遠くからでも目に入る大きさで、滞在中1度は必ず目にすることになると思います。
行き方はとてもシンプルで、大統領官邸前の道路を ただただ直進していくだけです。
目の前にやってきました。近くで見るとなかなかの大きさで圧巻です。
そして思った以上に観光客が少なめ…。基本的にいつでも空いているのが良いですね。
こちらのモニュメントはアメリカの資金により建設されたものなんですが、ちょっと面白い裏話があります。
実はこの門、新空港建設の際に使われる予定だったセメントを使用して建設されたということ。
他では絶対に聞いたことが無いような、そんな逸話があったりします。
さて、注目すべきは門の下に施された豪華絢爛なレリーフの数々。
下から見上げると、シンプルな外観とは打って変わって派手な装飾が目に入ります。
ちなみにこの門のデザインはラオス人のTham Sayasthsena氏によるもの。
当時、数多く提出された候補の中から彼のデザインが抜擢されました。
凱旋門に登ることも可能
さて、こちらの凱旋門ですが門の上に登ることも可能。
門の下に受付があるのでそちらで入場料3000LAK(約37円)を支払えば、階段で上まであがることができます。
(こんな階段を登っていきます)
途中の踊り場からは門の下を覗き見ることが…。
実際に登ってみると、この門がいかに大きいものかが分かります。
踊り場にあるレリーフなどにも注目してみましょう。
ちゃんと細かい部分にも装飾が施されています。
門の中間階に出ました。中には沢山のお土産屋が。
街中にはお土産屋が少ないのですが、こんなところに隠れていたんですね(笑)。
以外と階段が多く、ちょっと体力を奪われつつも門の上に到着!
昼過ぎだったのですが全然人がいませんでした。
眺めはというと、なかなかGOOD!
周りに高い建物もなく、開けているので360度 ビエンチャンの街並みを眺めることができます。
こう見ると、やはりラオスの首都は小さな都市ですね。緑もまだまだ多いです。
(完璧に造り込まれていないのも趣があって良い)
さらに門のてっぺん、最上階へ
さあ、門の上には更に上層階があります。そちらにも行ってみましょう。
屋上の中心にある入り口から階段で上がります。
中にはこんならせん階段が!
内部はちょっとヨーロッパっぽい感じで面白いですね。
(最上部からの市内の眺め)
最上階はとても狭いですが、ここからの景色は最高です。
正面には大統領官邸、真っすぐ綺麗に道が続いています。
パトゥーサイに来たらここは登っておきべきですね。とても良い眺めです。
ふと天井を見てみると、だいぶ劣化しているような感じ。でも長い年月が経っているこの感じも個人的には大好物です。
ただ、壁に落書きが多くありましたがそれは「ダメ絶対!」ですね。日本語もいくつかあって残念でした…。
他国様の所有物ですから、大切にしましょうね。
陶器のオブジェも見もの
門の裏手、少し進んだところには陶器でできた仏塔とそれを囲む象のオブジェがあるのでそちらもお見逃しなく。
近くで見てみると、大量のお皿やコップを使用されているのが分かります。
夜は綺麗にライトアップもされるみたいで、時間があればそちらもぜひ見ておきたいですね。
このモニュメントがある裏手側には噴水があり、写真撮影のスポットにもなっています。
噴水を手前に、パトゥーサイを写すとまるでどこかヨーロッパの国に来たかのような錯覚さえ覚えます。
パトゥーサイ詳細
■営業時間 8:00~16:00 ※門に登れる時間
■入場料 3000キープ
さいごに
ビエンチャンの中心にそびえ立つラオスの凱旋門、パトゥーサイ。
実際に行ってみるとその重厚感には圧倒されるものがありました。
門下の美しいレリーフ、経年劣化、屋上からの眺め、どれをとってもパトゥーサイにはパトゥーサイの良さがあり 素晴らしい建築物だと感じます。
ラオスのゆったりとした空気を感じながら、凱旋門の上からビエンチャンを眺めてみてはいかがでしょうか。きっとこの街の魅力に気がつくはずです。